menu
各種不妊治療

各種不妊治療

体外受精について
※こちらの治療方法は藤沢本院で行っています。

体外受精(IVF)

体外受精(IVF)

湘南レディースクリニック本院では体外受精(IVF)をご案内しております。辻堂院での実施はございませんが、ご相談はいつでもお気軽にお声がけください。

体外受精とは、女性側や男性側の原因によって自然妊娠が難しい場合に行う高度な生殖医療です。

卵子と精子を体外で受精させ、その後に育った受精卵(胚)を子宮に戻すことで妊娠の成立を目指します。実施にあたっては、排卵のコントロールや採卵など、いくつかの準備が必要です。

体外受精の流れ

➊排卵の抑制・調整

次の周期に向けて、ホルモン治療を用いて排卵のタイミングをコントロールします。 治療法には「ロング法」「ショート法」「アンタゴニスト法」などがあり、患者さまの体調や卵巣の状態に合わせて選択します。

❷排卵誘発(卵胞を育てる)

排卵誘発剤(クロミフェン内服またはhMG注射)を使って複数の卵胞の発育を促します。使用する薬剤の種類や投与量は、患者さまの卵巣の反応を見ながら調整していきます。

❸採卵・精子の準備

卵胞が成熟したタイミングでhCGという注射を行い、翌々日に採卵します。精子は同じ日にご持参いただくか院内で採精し、体外で受精を行います。

❹受精卵の培養

受精後は数日間培養を行い、治療方針や受精卵の状態に応じて胚盤胞(5日目)まで育てる場合もあります。

❺胚移植(受精卵を子宮に戻す)

通常は3日目(初期胚)または5日目(胚盤胞)で移植を行います。日本産科婦人科学会の指針により、35歳未満の初回・2回目の移植では原則1個までとされていますが、状況によっては2段階移植を行うこともあります。

❻受精卵の凍結保存

移植しなかった余剰胚は凍結保存し、次回以降の治療に活用できます。

体外受精における当院の方針

体外受精の成功には、質の高い受精卵(グレードの良い胚)を得られるかどうかが大きく関わります。

当院では、患者さまの年齢や卵巣機能、これまでの治療歴などを丁寧に確認し、その方にとって最適な方法を選びながら治療を進めていきます。

また、経済的なご負担にも十分に配慮し、無理のないペースで治療を受けていただけるようご提案いたします。治療に関して不安や疑問があれば、どうぞ遠慮なく医師にご相談ください。

タイミング療法(排卵日を予測して自然妊娠をサポート)

各種不妊治療

タイミング療法とは、排卵日を予測し、妊娠の可能性がもっとも高い日に合わせて夫婦生活のタイミングをとることで、自然妊娠を目指す方法です。

多くの方が、基礎体温を測ったり、市販の排卵検査薬を利用したりしながら、ご自身で妊娠の準備をされています。

当院では、そうしたセルフケアに加え、超音波検査を用いた専門的な排卵予測を行います。

排卵のタイミングをより正確に把握することで、妊娠の可能性を高めるサポートが可能です。特に、排卵のリズムが不安定な方や月経周期にばらつきがある方にとって、タイミング療法は有効な治療法のひとつです。

人工授精(AIH)について

人工授精は、精子を直接子宮内に注入することで妊娠の可能性を高める治療法です。自然妊娠に近い方法でありながら、受精の確率を高められる点が特徴です。

人工授精をおすすめするケース

  • タイミング法を試しても妊娠に至らない場合
  • 精子の濃度や運動率に問題がある場合
  • 勃起障害、性交障害、セックスレスなど性交が難しい場合
  • 抗精子抗体が中等度陽性の場合
  • はっきりとした不妊原因が見つからない場合(原因不明不妊)

治療の流れとサポート内容

人工授精では、まず女性の卵胞の発育を超音波で丁寧に確認し、排卵のタイミングを正確に見極めます。そのうえで、最も妊娠の可能性が高い時期に合わせて人工授精を行うことで、妊娠率の向上を目指します。

一方、男性の精子は「濃縮・遠心分離・洗浄」といった方法で処理し、運動性の高い精子を選び出して使用します。こうした工程により、より効率的に受精の可能性を高めることができます。

排卵誘発を併用する際のご注意

排卵誘発を併用する際のご注意

妊娠の可能性をさらに高めるために、排卵誘発剤を併用する場合もあります。

ただし、排卵を促すことで双子や三つ子といった多胎妊娠のリスクが増えるほか、卵巣が過剰に反応してしまう「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」を引き起こす恐れもあります。そのため、慎重な判断が欠かせません。

当院では、患者さま一人ひとりの体の状態やご希望を丁寧に伺い、安全性を第一に考えた治療計画をご提案しています。

排卵誘発法

排卵誘発法は、排卵誘発剤の注射を用いて、1回の治療で複数の卵子を育てることを目的とした方法です。複数の卵子を採取できることで、より質の高い受精卵(胚)を得られる可能性が広がります。

排卵誘発法のメリット

  • 若い時期に、良好なグレードの受精卵を多く得られる可能性がある
  • 複数の受精卵の中から、より妊娠に適した胚を選んで移植できる
  • 胚盤胞(受精から5日目の状態)まで成長する卵が得られる可能性が高まる
  • 余った受精卵を凍結保存でき、将来の妊娠にも活用できる
  • 採卵の回数を減らすことで、身体的・経済的な負担を軽減できる

リスク・副作用

排卵誘発により、まれに「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」と呼ばれる副作用が起こることがあります。卵巣が腫れたり、お腹に水がたまるなどの症状が出る場合があるため、医師の管理のもと慎重に治療を行います。

排卵誘発法は、将来の妊娠の選択肢を広げる可能性を持つ大切な治療です。安心して治療を受けていただけるよう、当院では安全性を第一に考えながらサポートいたします。

卵巣低刺激法

卵巣低刺激法は、排卵誘発剤の飲み薬(主にクロミッド)に少量の注射を組み合わせ、卵巣にかかる負担を抑えながら1〜2個の卵子を採取することを目指す方法です。

卵巣低刺激法のメリット

  • 高齢の方や卵巣機能が低下している方にも適している
  • 卵巣への刺激が少ないため、複数回の採卵にも取り組みやすい
  • 強い刺激を避けることで、将来的な卵巣機能を守ることにつながる
  • 通院回数が比較的少なく、仕事や家庭との両立がしやすい
  • 刺激が穏やかなため、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクが低い

リスク・副作用

刺激が少ない分、採取できる卵子の数は限られます。そのため、必ずしも移植に適した受精卵が得られるとは限りません。また、凍結胚が残らなかった場合には、再度採卵からやり直す必要が出てくることもあります。

卵巣低刺激法は、「体への負担をできるだけ抑えながら妊娠を目指したい」という方にとって、やさしい選択肢のひとつです。

媒精(自然受精)

媒精(自然受精)

媒精とは、採卵で取り出した卵子に体外で精子をふりかけ、自然に近い形で受精を目指す方法です。精子が自力で卵子にたどり着き、受精する仕組みであるため、より自然なプロセスに近い治療といえます。

この方法は、精子の運動率や濃度が一定の基準を満たしている場合や、過去に自然妊娠のご経験がある方におすすめしています。

一方で、媒精での受精が難しいと判断された場合には、顕微授精(ICSI)など、次のステップをご提案いたします。当院では、お身体の状態やご希望を丁寧に伺いながら、最適な方法を一緒に選んで進めてまいりますので、安心してご相談ください。

顕微授精(ICSI)※こちらの治療方法は藤沢本院で行っています。

顕微授精(ICSI)とは、1つの卵子に対して1つの精子を細いガラスの針で直接注入し、受精を目指す方法です。体外受精で受精がうまくいかなかった場合の次のステップとして選ばれる、高度な生殖医療のひとつです。こちらも藤沢本院で治療を行っております。

顕微授精をおすすめするケース

  • 乏精子症(精子の数が少ない)
  • 精子運動障害(精子がうまく動かない)
  • 抗精子抗体が陽性で、精子の働きが妨げられている場合
  • 通常の体外受精で受精卵が得られなかった場合

顕微授精は、精子の状態に課題がある場合に有効な治療法として確立されています。顕微鏡下で精子を卵子に直接注入するため、重度の男性不妊に対しても有効とされています。

藤沢本院では、体外受精と顕微授精を組み合わせた「ハイブリッド法」なども含め、患者さまの状態やご希望に応じて、最適な治療方法をご提案しています。

Piezo ICSI(ピエゾイクシー)

当院では、従来の顕微授精(ICSI)よりも卵子への負担を抑えた方法として「Piezo ICSI(ピエゾイクシー)」を導入しています。

従来のICSIでは、ガラス針で卵子の外側(透明帯)や細胞膜を物理的に貫通させる必要があり、その際に卵子へダメージが加わることが避けられませんでした。

一方、Piezo ICSIでは「ピエゾ技術」と呼ばれる微細な振動を利用して、卵子の形を変えずに精子を注入する穴をあけます。これにより、卵子への負担を大幅に軽減し、より自然に近い形で受精を促すことが可能です。

「顕微授精を繰り返したけれど、思うような結果が得られなかった…」という方にとっても、Piezo ICSIは新たな選択肢となり得ます。

AHA(アシステッドハッチング)

AHA(アシステッドハッチング)とは、受精卵(胚)の周りを包む「透明帯」と呼ばれる膜に小さな切れ目を入れ、胚が自然に膜から出やすくなるようにサポートする技術です。

受精卵が子宮内膜に着床するためには、この「孵化(ふか)」の過程が必要です。AHAはそのサポートを行うことで、着床につながる可能性を高めます。

AHAがおすすめの方

  • 凍結融解胚移植を受ける方
  • 年齢が高め(主に35歳以上)の方
  • 透明帯が厚い、または硬いと診断された方
  • 過去に移植後の着床がうまくいかなかった方

AHAを行うことで、胚が透明帯からスムーズに脱出できる可能性が高まり、着床率の向上が期待できます。

先進医療※こちらの治療方法は藤沢本院で行っています。

二段階胚移植

二段階胚移植

体段階胚移植は、まず受精から3日目の初期胚を子宮に移植し、子宮内の環境を整えたうえで、さらに5日目の胚(胚盤胞)を移植する方法です。

2回に分けて移植を行うことで、子宮内膜が着床しやすい状態となり、妊娠の成立率を高められると考えられています。特に、着床がなかなかうまくいかない方や、複数回の移植でも妊娠に至らなかった方に対して、有効なアプローチとされています。

■リスク・注意点

二段階で2つの胚を移植するため、両方の胚が着床すると二卵性の双胎妊娠(双子)となる可能性があります。そのため、治療を実施する際には、医師と十分に相談しながら慎重に判断していくことが大切です。

PICSI(生理学的精子選択術)

PICSIは、顕微授精(ICSI)を行う際に、より成熟して質の良い精子を選び出すための方法です。ヒアルロン酸という成分を利用し、自然に卵子と結びつく力を持つ精子だけを選別します。

ヒアルロン酸は卵子の周囲にも存在する成分であり、成熟した健康な精子だけが反応することが知られています。PICSIではこの性質を活用することで、自然に近い形で良質な精子を選び、受精に用いることができます。

■PICSIのメリット

受精率・妊娠率の向上が期待できる

流産リスクを低下させる可能性がある

DNA損傷率の低い精子を選びやすい

過去に顕微授精で結果が得られなかった方にも新たな選択肢となる

藤沢本院では、必要に応じてPICSIを併用し、より自然に近い形で妊娠の可能性を高める治療をご提供しています。顕微授精の回数が増えている方や、移植後に流産を繰り返してしまった方なども、どうぞお気軽にご相談ください。

SEET法(子宮内膜刺激胚移植法)

SEET法は、胚盤胞移植の着床率を高めることを目的とした高度な補助技術です。

胚盤胞を培養した際に得られる培養液(SEET液)を凍結保存しておき、移植の前に子宮内へ注入します。この培養液には胚から分泌されたさまざまな因子が含まれており、それを子宮に届けることで着床しやすい環境を整えるとされています。

その後、凍結保存していた胚盤胞を融解して移植します。仕組みとしては「二段階胚移植」に近く、子宮内膜の状態をより整えることで妊娠の成立を後押しする方法です。

SEET法は、特に融解胚盤胞移植を行う方や、着床不全を繰り返している方に適応されることが多い治療法です。

フローラ検査

フローラ検査

フローラ検査は、子宮内に存在する善玉菌「ラクトバチルス菌」の割合を調べる検査です。この菌は子宮内環境を良好に保ち、受精卵の着床や妊娠の維持に重要な役割を果たしていることが知られています。

近年の研究では、子宮内のバランスが崩れてラクトバチルス菌の割合が少なくなると、着床がうまくいかなかったり、妊娠しても流産や早産のリスクが高まる可能性があることがわかってきました。

検査は、柔らかく細い専用の器具を使って子宮内の細胞を優しく採取し、そのサンプルを検査機関で詳しく分析します。痛みはほとんどなく、体への負担も軽いため、初めての方でも安心して受けていただける検査です。

子宮内膜スクラッチ

子宮内膜スクラッチとは、胚移植の前に子宮内膜へあえて小さな刺激を与えることで、着床の可能性を高めるとされる方法です。

専用の細い器具を用いて子宮内膜に軽い刺激を与えると、体はその傷を修復しようと働きます。この自然な修復反応によって子宮内膜が整い、受精卵が着床しやすい状態になると考えられています。

処置は短時間で完了し、身体への負担も比較的少ない方法ですので、安心して受けていただけます。

卵子凍結※こちらの治療方法は藤沢本院で行っています。

卵子凍結について

卵子凍結

卵子凍結は、将来の妊娠に備えて、若く健康な卵子を卵巣から採取し、凍結保存しておく技術です。

女性が持っている卵子の数は限りがあり、年齢とともに数も質も自然に減少していきます。また、年齢に関わらず卵子の数が少ない方もいらっしゃいます。今は妊娠を考えていなくても、将来「子どもを望みたい」と思ったときに、質の良い卵子が残っていない可能性もあります。

そのため、できるだけ若いうちに卵子を凍結保存しておくことで、将来の妊娠に向けた選択肢を残すことができます。湘南レディースクリニックでも、さまざまな理由から卵子凍結を選ばれる方がいらっしゃいます。

■40歳を迎えた未婚の女性

将来的に子どもを望む可能性を残すため、妊娠の力があるうちに卵子を保存。

■30代/既婚女性で海外赴任を控えた方

数年間の海外勤務を控え、仕事が落ち着いたタイミングで妊娠を目指せるよう、事前に卵子を保存。

■病気の治療を控えていた女性

治療による卵巣機能への影響を心配し、「妊娠の可能性を残しておきたい」との思いから凍結を選択。

■20代/未婚で排卵誘発に成功した方

排卵誘発で採取できた卵子を凍結し、将来に備える手段として活用。

卵子凍結を選ばれる理由は人それぞれです。「いつか子どもを持ちたい」「今すぐ妊娠は難しいけれど将来のために備えたい」そんなお気持ちを尊重し、当クリニックでは一人ひとりに寄り添ったサポートを行っています。

卵子凍結の費用と当院の想い

卵子凍結は自由診療(自費診療)となるため、公的保険の適用はありません。

当院では、保険適用の体外受精費用を基準にした価格設定を行っており、他院と比べても比較的ご負担を抑えられる費用でご提供しています。これは、卵子凍結を希望される方の経済的な負担をできるだけ軽くし、「費用の壁が理由で妊娠の可能性を諦めてほしくない」という当院の想いによるものです。

もちろん、費用を抑えているからといって治療の質を下げることはありません。安全性や技術レベル、設備面にも十分に配慮し、安心して治療を受けていただける環境を整えています。

費用の詳細につきましては、初診時やカウンセリング時に医師・スタッフが丁寧にご説明いたしますので、どうぞお気軽におたずねください。

診療時間

診療時間
9:00~12:30 初診・再診 初診・再診 初診・再診 休診 初診・再診 初診・再診 休診 休診
15:00-18:30 初診・再診 初診・再診 初診・再診 休診 初診・再診 休診 休診 休診

:初診・再診

×:休診(木、日、祝日/土曜日の午後)

※受付時間は診療開始30分前より診療終了30分前までです。