東京と名古屋、将来的に大阪を結ぶリニア中央新幹線のうち、静岡県で工事が始まることが報道されました。
川勝という名の前知事が屁理屈を並べて長きにわたり妨害しましたが、現在の鈴木知事になり工事が許可されました。
トンネル工事により、大井川水系の水が減る懸念はありますが、このような場合は公共性が勝ります。
しかしながら、3000m級の南アルプスを貫く難工事が予想され、開業時期は見通せません。
私の旧知の塾友は、いまトンネル土木の専門家で、おそらく日本の技術者が叡智を集め取り組むものと思われます。心強い限りです。
リニアモーターカーは、私の子どもの頃には夢の乗り物でした。

大学生の頃には、宮崎県にある実験線を見学に行きましたが、それから間もなく山梨県の現在の実験線に場所を変え、実現に向けて試験が繰り返されてきました。
日本の高速鉄道すなわち新幹線は、1970年代に描かれた計画に縛られています。
当時の総理大臣である田中角栄が、日本列島に適当に線を引いたように見えます。
リニア中央新幹線は整備路線です。同様な整備新幹線は、北海道新幹線の新函館北斗から札幌、北陸新幹線の敦賀から京都大阪、西九州新幹線の鳥栖から武雄温泉となります。
皮肉にもこの4路線とも大問題を抱えていることが共通しています。
北海道新幹線は、大きな岩盤に当たりトンネル工事が難航。開業後も黒字が見込めません。北陸新幹線は京都へのルート見直し。西九州新幹線は佐賀県が利益に対して負担金が大きいことで凍結。行く末は見えません。
人口減少社会で、東京から名古屋、大阪に、ほんとうに2本目の高速鉄道が必要なのか。
北陸新幹線が全通すると、こちらもバイパス機能を持ちます。
そして何より、リニア中央新幹線は沿線に賑わいを齎さないことです。
中間駅は相模原市、甲府市、飯田市、中津川市の街外れです。
相模原市以外は過疎地です。しかも途中駅に停車する列車は1〜2時間に1本。駅は全て無人駅。
要するにリニア中央新幹線は、東京と名古屋、大阪という大都市の往来のみに恩恵があります。
最近私どものクリニックには、藤沢市、近隣の茅ヶ崎市や鎌倉市のほか名古屋市あたりから不妊治療の患者さんがよく訪れます。リニア中央新幹線で来院しやすくなるでしょうが、開業を待たずに私の方が力尽きそうです。